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三春物語483番「荒和田一番組の地蔵様」


三春城下の北東に位置する、旧荒和田村の一番組集会所にある地蔵様です。



巨石の上に鎮座します。



こちらも、道祖神的な役割なのでしょう海道を行き交う人々を見守っているようです。



古来、日本には地獄の概念はありませんでした。
死んだら行く所としての夜見(よみ、黄泉)の国はありましたが、 霊は祖先の霊、または祖霊と言う祖先の霊の集合体と、屍にまつわる悪霊があり、 祖霊は尊っとばれ、悪霊は巨石の下に封じ込まれました。
  人々は祖霊の守護を受け、悪霊の祟りを避けるため、 常に身を清浄にするため、禊(みそぎ)と祓いをしました。

 魂は禊をすると生まれ変わり、再生されるものと考えられていました。 結婚していようが、子供を産んでいようが、田植えをする女性は、 早乙女、という処女(おとめ)だったのです。
 本来の処女は魂の状態をさしているものなのです。

  死んだ後の魂はどうなるのか?
  
この世に生を受けたものは、すべて生前の行い、因果に応報して、 「人間」「天」「修羅」「畜生」「餓鬼」「地獄」の六道を輪廻転生すると、されていたのです。
 死後の概念がかけ離れていたため、古代日本での仏教受容は、まず優れた学問や芸術をもたらすものとして受け入れられ、 そしてしばらく後、悔過(けか)という作法により、 次第に宗教として受け入れられて行きました。


| ryuichi | 05:52 | comments (x) | trackback (x) | 🌸旧要田村::笹山・荒和田 |
三春物語423番「笹山神社」


三春城下の北一里余、旧笹山村(現田村市)の鎮守である「笹山神社」

農業神、疫神(防災除疫の神)、冥府の神、荒ぶる神の祖とされる、健速須佐之男命を祭神とする。
十一月二十五日祭礼



素盞鳴尊は建速須佐之男命とも神速素盞鳴尊とも申し奉り、伊弉諾神(いざなぎのかみ)の御子で、天照大神、月読命に次ぎて生まれませる三貴神の一柱である。
 古事記には、伊邪那岐大神が黄泉国の穢を祓い給わんとて筑紫の日向橘の小門の阿波岐原にて禊し給う時、左の御目を洗い給ふて天照大神、右の御目を洗い給いて月読命を生みまし、次ぎに御鼻を洗い給いし時に須佐之男命生まれましたと記す。
 日本書紀には諾册(イザナギ、イザナミ)二神共に相議りて大八洲の国々及び山川草木を生み給いて後、天下の主たる者を生みなんとして日の神・月の神を生み給い、次ぎに素盞鳴尊を生み給われたとする。



「滄海原を知らせ」という父大神(伊弉諾神)の命に従わず、「母の国根の堅洲国に罷り行かん」と、青山を泣き枯らし海河を泣き乾したため、悪神が湧き起こり萬の妖(わざわい)が發(おこ)った。
父大神は忿怒し尊(素盞鳴尊)を根の国に移すことにした。
 尊は天照大神に決別の情を述べようと高天原に上ったが、却って国を奪いに来たかと疑われた。この時、天の安河を中にして、疑いを解き赤き心を明かそうと誓約(うけい)をした。
「もし誓約の中に吾が生める子が女ならば即ち濁き心ありとし、男なりせば清き心と思召されたし」と。その際、天照大神が素盞鳴尊の剣から生んだのが3柱の女神で、素盞鳴尊が天照大神の勾瓊(まがたま)から生んだのが5柱の男神だった。
清き心の証が得られたので、素盞鳴尊は「吾れ勝ちぬ」と種々の暴状に及んだ。このため天照大神は遂に耐えかねて天石窟にお隠れになった。



八百萬の神は天石窟の前で舞楽を奏し、再び大神を誘い出したが、素盞鳴尊には多くの贖罪の品物を背負わせ、髪と手足の爪を切って、高天原から追放した。
 素盞鳴尊は出雲の国に至り、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治し、その時救った櫛那田姫(くしなだひめ)と宮居するために、清地(すが)に宮を建てた。


この時詠んだ、「八雲たつ出雲八重垣つまこみに八重垣つくる其の八重垣を」は、我が国で最も古い短歌といわれる。尚、八岐大蛇の尾から出た天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)を天照大神に献上したが、これは後の三種の神器の一つ草薙剣(くさなぎのつるぎ)である。





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庚申塔も祀られている





| ryuichi | 05:33 | comments (x) | trackback (x) | 🌸旧要田村::笹山・荒和田 |
三春物語422番「笹山鎮守三輪神社」

笹山三輪神社

三春城下より北へ一里余り、旧笹山村の三輪神社

鎮守というのは、その地域(の住民)を災害などから守る神様のことで、「鎮守の神」と云います。「鎮(しず)め、守る神」という意味です。
 どの村にも必ずこの鎮守の神を祭る社があります。
 
鎮守の社は多くの場合、森に囲まれた小高い場所にあることが多く、高い場所から村を見守っています。



 アニメ「となりのトトロ」を見た人なら、あのアニメに出てくる村の鎮守の社が、森に囲まれた小高い場所にあったこと、そして鎮守の森にある大きなクスノキの下(もと)にトトロが住んでいたことを知っていることでしょう。
昔の村は、そのような鎮守の神を中心として、お祭りをし、御輿をかつぐことで村人の団結を高め、一つにまとまっていた、という事実の方が大事だと思います。



 最近では段々祭も形式的なものになってきて、「村の鎮守様」を中心とした団結心が薄れてきているといいますが、「となりのトトロ」が子供たちの間で大ヒットしたのを見てもわかるとおり、日本人の心の中に、村の鎮守様をはじめとする神や自然をあがめる心がいまだに消えてないのは事実のようです。
 


そして、そのような心だけはいつまでも消えないでいてほしいと思っている。




祭神大物主命
10月19日(現在は11月3日)には、三輪神社境内で、三匹獅子舞が奉納されます。

 

裏山に、庚申塚があり庚申塔や勢至菩薩、大黒様を祀ってあります。




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| ryuichi | 05:24 | comments (x) | trackback (x) | 🌸旧要田村::笹山・荒和田 |
三春物語92番 「荒和田のねじれ観音(聖観音)」




荒和田のねじれ観音(聖観音)
正月の十七日は観音様の祭礼ですが、荒和田(現田村市)の荒和田観音の縁日は、十八日となっています。
これは、馬頭観音ですが、つむじが曲がっていて、ふつうの観音縁日ではなく一日遅れの縁日というので「ねじれ観音」と異称されるようになったと云われます。
その風変わりな気風が馬喰や馬主たち受けて、かえってこの馬頭観音様が流行り神になったといいます。
三春を含む田村庄は、昔から馬の産地であった事から馬頭観音信仰は盛んであり、今も「ねじれ観音さまの縁日」には、牛を扱う参詣人で賑わっています。







| ryuichi | 06:08 | comments (0) | trackback (x) | 🌸旧要田村::笹山・荒和田 |