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塵壺317 平成版三春城下古蹟漫歩「不動山」 平成29年12月号




平成版三春城下古蹟漫歩「三春城下不動山界隈」

「不動山」とは、三春城下中心部大町から後免町に位置する小高い石山です。
 戦国時代の天正3年、三春城最初の城主田村義顕が、同地に清水寺を建立し、ご本尊の揚栁観世音菩薩と不動明王尊の二像を安置します。このために「不動山」と呼ばれたとされています。

 また、奥之院には千手観音を安置したと伝えられ、仏像はいずれも木造で室町中期の作と推定されています。
清水寺は、戦国の田村家から松下家、そして江戸期の秋田家と歴代三春城主が信仰するところとなり、江戸期の記録を見れば三春秋田家三代藩主秋田輝季候は、石高8斗7升9合を寺領として寄進しています。
尚、安永9年火災によって本堂が焼失しますが同年中には再建されています。
 

時は下って、明治維新後の明治2年には神仏分離・廃仏毀釈などにより廃寺となり、同年7月2日の夜、盗賊が押し入り観音堂の扉が破られ仏像はことごとく持ち去られ以来行方が分からなくなっています。

この清水寺は、明治の終わりごろ三春城下大町の回春堂橋元柳平氏がその荒廃を見かねて不動山から芹ケ沢公園に移築して、田村三十三観音の一番札所「無量庵清水寺」址となっています。
 かつては、田村三十三観音の札所として、庶民の信仰を集めていた不動山麓の清水寺山内も、今は山頂の畑地と後免町の上がり口階段に、往年の姿を偲ぶだけとなっていましたが、現在は“不動山散策路”が整備されており、途中には石仏の欠片らしき石などが半分顔をのぞかせていたりして散策を楽しめるようになっています。

戦前まで、不動山西側の麓にはうなぎ料理で有名だった「たま川」(佐々木氏)の建物がありました。
 この敷地は、戦国時代末の天正18年から寛永4年までの40年間は、会津蒲生、会津上杉、二本松加藤と三春を兼領した歴代の代官所が置かれていた場所で、江戸期には旗本秋田氏の代官所となっています。

 この旗本五千石秋田淡路守家は、三春秋田家二代藩主秋田盛季が、幕府規定の「後継者なしの場合は領地召し上げ大名家廃絶」という厳しい禁令の対策として、弟の秋田熊之丞季久公に、七ヶ村五千石を分割し、いわゆる大名分地とし創設された徳川旗本家です。
 この時に三春領からの分割された村は、丹伊田・富沢・荒和田・大倉・新舘・石森(分村)・つくも田の各村となります。

 五千石秋田氏の殿様は、徳川直臣旗本で江戸常駐「定府」となります。江戸屋敷は築地本願寺の西手にあり、領主五千石秋田氏が領地に赴任することはなく、三春城下不動山麓にある不動橋の坂付近に代官屋敷を構えて代官一人が常駐して所領を管理していました。
尚、その代官は、淡州様代官(初代季久官職淡路守にちなんだ通称)と称されていました。

 明治維新、江戸幕府瓦解の後、五千石の領地を召し上げられ俸禄を失った五千石秋田氏は、江戸を離れて三春へ帰藩し、幕末動乱の江戸で暗殺された小野寺市太夫の南町屋敷に入ります。

 慶応3年10月、藩重役の秋田斎、奥村清酒、小野寺金兵衛らが、藩士渡田虎雄の周旋でフランス商人と絹や和紙等の商いをしますが、不慣れな武家商売ですので祖語をきたし契約不履行となり、国際訴訟事件にまで発展します。
驚いた三春藩では、藩費をもって決済し藩の関係者を厳に処します。

 時の江戸留守居役が齢70余の年寄目付小野寺市太夫でした。
 市太夫は、幕末混乱から戊辰戦争の最中には三春藩江戸藩邸を留守居役として預り、上記の不祥事から渡田虎雄らの逆恨みによる私怨により襲撃され非業の死を遂げています。   

  古い広報三春内コラム古蹟漫歩「不動山」参照

     蒼龍謹白 さすけねぇぞい三春!   拝






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| ryuichi | 05:38 | comments (x) | trackback (x) | 「塵壺」三春昭進堂 |