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旧三春藩主祈願所真照寺山内「三春古四王堂」“平成大改修”工事が始まりました。




三春城下新町、旧三春藩秋田家の藩主祈願所である「東門院日乗山真照寺」山内に鎮座する「三春古四王堂」の“平成大改修”工事が始まりました。





来年三月の完成予定となっています。







現在の古四王堂は、300年程前の正徳2年(1712)に3代藩主秋田輝季によって再建されたものです。


約350年前、秋田家が宍戸より三春へ移封の際に、城下清水の”天狗谷”に秋田より移設した古四王堂(後に真照寺山内へ移築)の御借屋を建立したとあります。

それまで同所(天狗谷)あった愛宕地蔵堂は城下中町へ移築(現中町鎮守愛宕神社)


真照寺は、古四王別当(管理長官)です。






真照寺本堂内にある四天王像は二代藩主秋田盛季が奉納したもので、もともとは古四王堂に安置されていました。


資料によれば「古四王・真照寺落慶とともに藩主秋田盛季は諸尊像を納めた。〈略)本尊不動明王立像は秘仏とされ、…さらに古四王天像四躯は安倍貞任の縁起を伝えいっさい開帳されない。」とあります。







古四王堂は、その当初は宝形造であったと思われ、安東焼の流れを伝える丈六焼の宝珠が残されています。

さらに、正徳の再建では入母屋造と御堂なり、縁が三方に廻された三間に二間半程です。

昭和30年代になって茅葺を現在のトタン葺きに改修されています。







古四王堂は、鎌倉期から戦国末期にかけて「日ノ本将軍」「蝦夷探題」として青森から蝦夷にかけて覇を唱えた海将安部安東氏の直系三春藩主秋田氏が、三春国替えの際に祈願寺真照寺とともに建立したものです。






本拠地である青森十三湊時代は、出羽柵(後に秋田城)に近く、城の守りとして創建されたと見られる四天王寺と習合し、中世を通じて古四王大権現として崇敬されていました。

三春藩主秋田家の祖安東氏の寄進も受けていました。







尚、古四王天像四体は、秋田家の祖である「安倍貞任」の縁起を伝えていると云われます。


平成の大改修です。







檀信徒はじめ、三春町民、そして三春出身者皆々様などの三春縁者の熱い願いと、篤志御寄付、そして三春町からの文化財保護基金によって、古四王堂が蘇ります!



早朝、誰も居ない山内で一人大改修工事が始まった古四王堂を見ていますと、自身が物心がついた幼少期より今日まで“日常”として見ていた風景が変わっていく・・・・

その、過程での感傷なのでしょう、一末の不安と寂しさ、そして期待と喜びなどが交差していきます。






古四王堂は、300年という年月の中で風雪や地震なに耐え頑張っている姿にどれだけ励まさて来たか計り知れません。

しかし、徐々に老朽化が進み満身創痍の状態です。







この状態では建っているのがやっとで堂内に入って法要どころか入堂すら危険な状態です。

ここでの大改修は「復元」を前提とした改修です。

そうした使用すべきものが使用できない状態を一新して本来の姿に戻してお堂としての機能を復元することを目的としています。





改修工事前





今回の復元が現世から300年後の未来へつながっていくんだろうと思います。

300年前にこの古四王堂を建立した方々はこの世には居ません。

寄進者は判りますが、大工さんなどは判りません。

今回の工事に携わっている方々も同じく300年後には、皆この世にはいないでしょう。
祖孫すらこの三春には居ないかもしれません。








しかし、古四王堂の建物はここに存在し、仏教施設として使用に耐え法要などが営まれているだと思います。


禅の教えに「破草鞋(はそうあい)」という語があります。

禅僧は、破れた草鞋をきれいに洗って刻んで、壁の下地に使ったり、そのまま畑に撒いて堆肥にしていたといいます。

禅の師匠から“禅の修行とは一切の妄想、執着を断ち切って、人知れず捨て去られる一足の破れ草鞋のようにその存在すら知られずに、修行することが本当の禅僧の理想。それが真の「無一物」の境涯になるということである”と教えられています。







この古四王堂の姿こそが「無一物」
何もひけらかすことなく目立たぬように自分の生き方をするための下地や堆肥にする知恵の大切さを教示しているんだと解しています。






「誰が作詞か、作曲かが判らなくても、みんなが知っている歌。歌い続けられている歌。 そんな歌を歌う歌手になりたい・・・」



20年来、真照寺阿吽講でライブを行っている現代の吟遊詩人小川ロンさんから伺った言葉ですが、300有余年もの間、この古四王堂に携わってきた方々の思いを代弁してくれているように聞こえます!




明治後期の真照寺・茅葺屋根の古四王堂越しに本堂が見えます。

よく見ると本堂縁側軒下に木造仁王様の「阿像」「吽像」が見えます。


この阿吽の仁王像は昭和30年代になって田村大元神社仁王門に戻されました。






春陽郷三春城下 御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍


| ryuichi | 06:11 | comments (x) | trackback (x) | 三春藩主祈願所真照寺::古四王堂平成の大改修  |