2019-01-30 Wed
中郷今昔物語の巻
中郷の昔は、滝外18ヶ村戸長役場が行政区となっていた。
その後、滝、柴原、込木、楽内、芹ヶ沢、貝山、蛇沢、春田、狐田、過足、根本、樋渡、蛇石が合併して中郷村となったのである。
これは明治20年町村制実施以来のことである。
初代村長は田村謙次郎、次に御代田勝弥、木幡文多郎、橋本喜四郎、木幡文忠と続き、三春町に合併したのである。
旧中郷村は、和合のため、貝山、狐田、柴原に小学校を配置するという気の使い方だった。
村長の中で、木幡文多郎の在任が最も長く、 33年を数え、日露戦役から太平洋戦争まで、明治·大正· 昭和の3代にわたり、饑饉その他の災害に屈せす、村政を伸ばしてきた。
従五位勲五等の栄誉は、その功績を物語り、滝に建つ報徳碑は天然記念物紅枝垂桜とともに、名声を残すだろう。
中郷は、一時教化村に指定されただけあって、多くの人材を産んだ。
軍人では獣医総監少将田村重慶父子、教育家では函館師範·磐中·高田師範の校長だった橋本文寿、茨城·栃木で高校々長を勤めた渡辺文弥がある。
変り種では、田高同窓会東京支部長の阿部伝助がいる。
自分の仕事をうっちゃっても、よく後輩のめんどうを見てくれる。
なお、中郷で見のがすことのできないのは、東西に貫流する水資源大滝根川である。
この川を利用して、明治末期から大正·昭和にかけて、上下数カ所に発電所ができ、三春の商工業発展の原動力となってきた。
後に発電所は、日本化学工業の専用発電所になっているが、現在は三春ダム底に沈んでいる。
春陽郷三春城下 御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍
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