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蕎麦屋の流儀


蕎麦と喫茶店は都会に限ります。
日が暮れかかる頃、ちょいっと暖簾を手で押して蕎麦屋に一人でふらっと立ち寄り、
接客のお姉ちゃんをからかいながら、片隅の席で、静かに燗酒でまずは一杯。

昼間に堂々と手酌で酒が呑めるという場所は蕎麦屋以外にない。
外は まだ少し明るく ほの暗い店内で、大人たちがめいめいに手酌をし
 「蕎麦屋での酒飲みは、人生回顧。
     歳を重ねるのもいいものだ 人生まんざら捨てたもんじゃないと」
 今、この時を楽しんでいる・・・
似たような先客が居ればに軽く挨拶を忘れない。
「袖すりあうも他生の縁」ですね。
蕎麦屋とお客さんたちのほどよい距離感が、蕎麦屋酒を際立たせています。

蕎麦屋という空間は、粋でお洒落な大人の酒呑みが協力しあって居心地を浴しています。

 


ここは蕎麦屋
老若男女が蕎麦を味わいに来るお食事処
本当の大人のための一杯飲み屋
ちょいとした庶民ながらの贅沢な大人の社交場

まずは、熱燗で一献傾けます。
そば味噌をひとなめし、口の中が甘辛くなったところへ湯気の上がった酒をクイッと流し込む。
酒の香りが味噌と中和し、心地よいい香りとなって鼻の奥へ抜ける。
そして飲み込んだ酒が喉元から食道を抜け、胃に到達する。
この瞬間、冷え切った体に魂が宿る。
どの客もみんな静かに、そして地味にそれぞれの至福の時間を楽しんでいる。
「お蕎麦、よいところでお声かけくださいね・・・・」
気さくな店員の声。
「じゃ、そろそろお願いします!」と声をかけたら絶妙なタイミングでせいろが運ばれてくる・・・なんてね!
シンプルなツマミでひたすら酒の美味しさとゆったりとした静寂な時間を味わいます。

閉めに蕎麦を手繰り、減らず口を叩きながら、ほろ酔い気分で家路をたどる。
『粋』な酒の飲み方ですね・・・・。

これは、別に粋にこだわっている訳ではなく、
これが本当に酒を美味しく飲む方法だと思います。
ここでは「地味」というものがむしろかっこよく、本当に絵になっている。
目立たぬように、はしゃがぬように・・・



一.食事時間帯を外す
一.ほろ酔いまでで切り上げる
蕎麦屋での暗黙のルールです。



「年越しそば」のことを別名「みそかそば」、「つごもりそば」、「大年そば」などとも呼びます。

「年越しそば」の起源については諸説があるようですが、江戸中期のころには、商家を中心にして毎月末にそばを食べる風習があり、これが大晦日に食べる年越しそばにつながったと言われています。
そばは細く長くのびるということから、家運や身代、寿命などが永くのびるように縁起を担いだそうです。

また、そばが切れやすいことから、旧年の苦労や借財などを切り捨てる意味で「年切りそば」、「借銭切りそば」を食べる風習があったという説や、金銀細工師が金箔を打つときにそば粉を用いると金箔の裂け目が防げ、金銀の粉を寄せ集めるときにもそば粉を使ったことから、そばで金を集めるという縁起で食べたという説もあります。

『蕎麦辞典』参照

| ryuichi | 06:24 | comments (x) | trackback (x) | 🌸物見遊山諸国見聞録::東京散歩 |