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「真珠の耳飾りの少女」上野物見遊山
東京都美術館リニューアルオープン記念
マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」

ヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が来日しましたので、先日の休みを利用して、上野まで会いに出かけました。



フェルメールのシンボルともいえる、「真珠の耳飾の少女」(以前は青いターバンの少女と呼んでいた)との出会いは、禅僧である奈良宇陀市の大徳寺松源院の住職泉田宗健老師の著書「無へ 禅・美・茶のこころ」の表紙になっていたのを見たのがファーストコンタクトでした。



以来、作者であるフェルメールの謎めいた部分と相まってすっかりはまってしまいました。
以前、仙台へ開催された「フェルメールからのラブレター展」を見に行ったことがありますが、青いターバンの少女は来ませんでした。
「手紙を読む青衣の女」も魅力的でしたが・・・
今回は、上野のお山にある東京都美術館の2010年から3年にわたる改修で休館していた全面改装のリニューアルオープン第一弾 の企画だそうで、門外不出といわれた真珠の・・・を呼んでこれるのはやはり石原慎太郎東京都知事のチカラかな・・・



前泊をして先ずは前祝と行きたいところですが、真っ先に向かったのは息子の高校受験で願をかけた湯島の天神さんへ、無事高校合格の報告と御礼に参拝です。


湯島名物の鳥料理「鳥つね」で直会をして、親子丼で一献と思っていきましたが生憎の定休日です。

それでは「池之端藪そば」でと思い不忍池端を歩いていると「上野夏祭り」が開催されていました。
もしかして蓮見茶屋はとのぞいてみると今年もありました。
不忍池に張り出した“池床的”なサントリー蓮見茶屋の開店です。



不忍池夏の風物詩、大蓮を見ながら湖上を渡る涼やかな風を受けて夕涼み!



朝自修をそこそこに池之端藪蕎麦で、とりわさ・鴨焼き・せいろうで一献。
ちょっと飲みすぎましたが、ここは花の都の真ん中「上野」です。
寄席見物でもしなけりゃ始まりません。




鈴本演芸場で寄席見物と相成り、柳家喜多八師匠や紙切りの林家正楽師匠などで、充分に笑った後は、


お決まりの御徒町ガード下の大統領などの馴染みの店に顔を出して明日に備えます。




西郷南洲銅像


彰義隊墓所 西郷さんの銅像の後ろに彰義隊の慰霊碑とは何か意図を感じる配置です。

翌朝、早起きをして上野公園を散歩しながら場所を確認し、シャワーを浴びて身づくろい、朝ご飯を食べてから開館時間の午前9:30に美術館に向かいます。



上野駅から人の波を見て待ち時間をは覚悟しましたが、朝一ということもありストレスフリーで見られました。
皆さんお目当てはあの少女です。
そのブースだけ誘導路が造られ立ち止まりなしでの見学となっています。
以前、やはり上野で見た「レオナルド・ダ・ヴィンチ -天才の実像」での「受胎告知」を思い出だしました。



やはり本物は違います。
大きな青いターバンを巻いたまだ幼い顔に、少し口元があいた赤い唇が、無心で純粋な心が漂わせ、謎の微笑みをたたえながら、少女が佇んでいます。
耳に飾られた大きな真珠と、髪を包む鮮やかな青いターバンが、畏れ多いという感覚でしょうか、美しすぎて触れてはいけない
彼女の美しさを際立たせています。

さらによくよく見ると素朴さのなかに青いターバンというインパクトのある色がつかわれており、さらりその少女は真珠の大きな耳飾とつけていて唇が赤い・・なんとも違和感を感じる絵です。
少女の濡れた瞳が魅力的です。
少し開いたつややかな唇も、なんとも言えぬ魅力を放っています。

別名「青いターバンの娘」とも呼ばれる本作において最も特徴的な、黒色で統一される背景に鮮明に浮かび上がる少女の刹那的な表情は、極めて強烈な印象を与えます。
そして、エキゾチックな、青いターバン、そして東洋的な衣装。
そうして振り向き加減のポーズ全体が、観る者に何かを語りかけているみたいです。

何かもの問いたげに、強く、そして無邪気そのものといった眼差しで じっ~とこちらを見つめられると、己の心の中まで見透かされているようです。
前記の泉田老師の言葉を借りれば「観音様の眼差し」です。
何かを言いかけたかのような艶やかな口元は「観音様の口元」ということでしょうか。




約一時間ほどの美とのふれあいでしたが、帰りにはもう二時間待ちの人の波になっていました。


上野動物園も大盛況です。

その余韻をそのままに、山おろしを兼ねて「上野藪そば」でと思い、ニヤニヤしながら歩いているとやはり上野です。



中国雑技団のパフォーマンスをやっていました。
ここでも、来日早々の少女が一輪車に乗って高度な技を見せてくれました。



最高難度の技では、何回も失敗しますが、最後までやり遂げえる健気な姿に、心を打たれました。


成功したときの笑顔があの青いターバン・・・を彷彿とさせられます。
今日は少女から”力・パワーを貰う日”だったんでしょう、この子の無邪気さに脱帽です。
最後にちょっと御ヒネリをはずみました。


足の上に乗せた食器を次々と頭の上に飛ばして載せています。
2枚一緒、三枚いっしょ、そして四枚いっしょ!素晴らしい雑技です。


最後に、毎度の上野藪蕎麦で最後の悪あがき・・蕎麦で締めます。
はい、おあいそ!

マウリッツハイス美術館展
日時:2012年6月30日(土)~9月17日(月) 
    9:30~17:30 *入場は閉場の30分前まで
場所:東京都美術館 (東京・上野公園)
休室日:月曜 (但し、7/2,26、9/17は開室)
拝観料:一般1,600円、学生1,300円、高校生800円、65歳以上900円


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| ryuichi | 05:46 | comments (x) | trackback (x) | 🌸物見遊山諸国見聞録::東京散歩 |