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「蒼龍窟」真照寺宇内


真照寺宇内には、私だけがこっそりと「蒼龍窟」と呼んで、子供の頃より親しんでいる、小ぶりな老紅枝垂れ桜が植えられています。



やはり、宇内にある三春藩秋田家が宍戸より移封の際建立したとされる、三春最古の建物である“古四王堂”と同年代と推測し、樹齢は360余年はあろうかとする老桜ですが、その天を翔る龍の風貌のその姿は荘厳で、春に咲く可憐な桜花といい、全く衰えを感じさせません。

また、稀有な運命に導かれてこの三春の地に落ち着いた三春藩秋田家同様、その力強さがそのまま乗り移ったような紅枝垂れ桜です。


春の姿

その朽ち果て空洞になった幹や、捻(ねじ)れた枝には、若木から老木になるまで、三春藩秋田家とともに、ジッと風雪に耐えてきた、 三春の履歴が刻まれています。

幹が空洞化して、薄皮一枚で一生懸命立っています。
その薄皮からのわずかな水吸いだけで生きている姿は、風雪に耐え生き抜いている雲水・修行僧のようです。


春の姿

散歩がてらお寺に上がるたびに、この老木の生命力と言うべきものか、老いてなおの力強さにしばし心を奪われて、その姿を見入っていますと、「ほら、一生懸命生きてるよ」と言わんばかりに、気が遠くなるほど長い歳月を、風雪に耐えて生きつづける生命力には、頭が下がり、生きる活力や勇気をいただきます。


春の姿

冬の寒さと降雪の厳しい北国三春城下で、風雪に耐えながら、懸命に生きた枝垂れ桜だからこそ、毎年、人の心に訴えかけるような可憐な美しい桜花に包まれます。
そして、自然界で生きるもののけなげさを伝えてくれているかのようです。

特に、この新緑の頃。
枝も折れんばかりにし若葉をたたえるその姿には、生命力の素晴らしさを教えられています。



古四王堂とともに、一生懸命に生きてる姿が大好きですし、これからも頑張って生き続けて欲しいです!

こうした風雪に耐え、忍び難きを忍び、一所懸命に生きてき『決して流されない!逆境には屈しない!』という強烈な姿と意志に憧れます。



「蒼龍窟」とは、私が敬慕してやまない幕末越後長岡藩牧野家軍事総督の家老河井継之助の雅号として知られています。
龍の住む岩屋で、その窟に至って龍の頷(あご)の下にある珠を取り行くという意味が込められていて、大悟するには多くの辛苦を冒す必要があるとの例えとして使われる言葉です。


今年、桜花に雪景色の蒼龍窟

がんばれ「蒼龍窟」


三春昭進堂代表 髙橋龍一

| ryuichi | 04:57 | comments (x) | trackback (x) | 🌸三春藩主秋田家祈願所 真照寺::阿吽講「小川ロン独演会」 |