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【裸にて 生まれてきたに 何不足】 本日の観音寺


【裸にて 生まれてきたに 何不足】

人は元々裸で生まれてきて、何も持っていなかったのですが、成長するに従って、自我と云う心の欲がどんどんと頭をもたげてくるものです。
もちろん人間には、108つの煩悩と云う様々な欲、例えば食欲、睡眠欲、物事に取り組もうとする意欲、などがあり、生きていく為には必要不可欠なものとされています。

しかし、ただ自分の欲求を満たす為だけに、欲を追求してしまう自分(我)がいるもの確かです。
自分の求める欲を、何から何まで、全て満たすことは決して出来ないのはわかっているはずなんですが…人が生きて行くと云うことは自我と理性のバランスにおいて均衡が保たれているんでしょう。




また、欲を求め過ぎるとと、そのことが返って悩み・苦しみを生みだすのです。
たえず不満をつのらせ、自分は何と不幸せなのだろうと考えてしまう。
そうした状態に陥らない為にも、「人間本来無一文」という、ことがとても大切なことなのでしょう。

方丈様のお話の中に、座禅の為のアドバイスをよくいただきます。方丈様の生き方そのものなんですが、睡眠と食事の関係をお話ししていただきます。
たくさん食べるから睡眠時間が必要になります。
また、肉や魚などの栄養価に高い食物はその消化の為にエネルギーが必要になるという云うわけです。



禅寺の食事とは正に理にかなった食事で、所謂精進料理と云うように雲水が修行の為に必要最低限にして最高の食事であると教えていただきます。

本来、寝っ転がっているより楽な姿勢とされる座禅。その最中に睡魔に襲われる、腹痛が起こるなど食べ物による要因が多々あるようです。
また、座禅姿勢は身体のバランスのとれた最高の姿勢とされていますが、これも過食にて太っていると坐禅の足組も辛いものです。



ここに前記した【人間本来無一文】に繋がっていきます。

家内曰く「あなたの身体を心配して方丈様が諭してくれている〜]と喜んでいます。



因みに観音寺の朝は忙しく動きます。
朝3時起床にて、観音寺に向かい5時ごろまで座禅です。
そこから朝のお勤め「朝課」ですが、その前に各仏さまのろうそくに火を灯し、線香をあげて回ります。
その後、数種類のお経を読経している間に、方丈さまや上席修行僧が各仏さまにお茶を差し上げます。

本堂でのお勤めが終わると、玄関に鎮座する韋駄天様前にて、数種の読経。
そして、山内の仏さまや神様に線香を上げに回ります。

そして庫裏の各仏さまに線香をあげ、方丈さまとの会下(接見)にて、法話を頂きます。
そののち北堂様にご挨拶し、上席雲水の下同門の挨拶。
私はここで退散しますが、時刻は6時過ぎ・・・

私など、門前の小僧で周りをきょろきょろとみているだけですが、とにかくお坊さんの朝は忙しく走り回り、無駄な時間がありません。

また一つ心が洗われました。

いよいよ三春帰還です。
また一年間頑張れそうです。


御菓子 三春昭進堂 髙橋龍一

| ryuichi | 02:50 | comments (x) | trackback (x) | 🌸島根石見國浜田 曹洞宗紅蓮山観音寺記::門前小僧の参禅記 |