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三春物語954番「平成27年度 三春盆踊り」


初盆とは、亡くなってから四十九日の忌明け後に最初に迎えるお盆のことをさします。

また、お盆には、「亡くなった人があの世から、年に一度この世の家族のもとに帰ってくる」という信仰もあり大切な行事の一つです。




8月7日を七日盆、20日を二十日盆、24日を地蔵盆、31日を晦日本盆といったぐあいに、8月全体を「盆月」とされ,前年の盆以降に亡くなった新しい仏様の居るお宅では、初めて迎える盆を「新盆」「初盆」と呼んで、8月の入るとたくさんの盆提灯を下げるなど、新御霊供養がなされます。

三春盆踊りも、お盆に招いた御霊をあの世へ送るための念仏踊りが始まりとされています。




三春でも、古の盆踊りは、旧暦の7月15日に行われ、ちょうどその日は満月の夜で、その月明かりの下で夜通し踊ることができたと伝わっています。

仄かな月明かりやかがり火を頼りに踊る中で、幻想的な雰囲気が作り出され、会場内にいる拗ねての方々に、亡くなった方々を重ね合わせ、あたかも御霊と一緒に踊っているようだったと伝わっています。





三春盆踊りの振り付けにもあるように、盆踊りの空間はあの世とこの世の境界であり、踊りの所作には霊と自分自身の親しみを表す所作が必ず含まれているとされています。

さあ、今日と明日は三春盆踊りです。

この世に未練が残らないように盛大に、そして陽気にあの世へ送ってあげましょう。




亡くなって初七日、そして七日めごとに法要を営みご先祖様が仏と成って成仏されお誕生されたのが四十九日です。
ですが50回忌までまだ長い長い旅をして極楽浄土へ往生されるとされています。


法事や法要は、本来は、亡くなられた方やご先祖様の霊を供養してあげることが本来の意ですが、ご家族の悲しみを癒したり、心を満たす効果もあると思います。

四十九日までの法要は、故人を救うために施すとされています。
旅立たれて三十五日には閻魔大王の裁きを受け、四十九日には次に生まれ変わる場所が決まっているそうです。

四十九日後の法事は追善供養といい、道徳的に善い事を追加して死者の冥福を祈る意味もあります。
また、「施主」という呼び名の由来にもなっていますが、故人の近しい方々に集まってもらって、食事や酒などを盛大に「振舞い」を施して、今度はご自身が餓鬼道に落ちないように善行・功徳を積むことでもあります。






四十九日の法要が終えられていない新しい仏さまは、まだ、この世をさまよっているとされています。

それは、残してきた家族への思いなど諸事情に未練が残り、極楽への往生が叶えられていませんので、あの世からの帰省はありえません。

お盆に帰ってくる御霊を見ながら、自分自身も、そして家族も、その死と向き合いながらも、互いに未練が残り、どうしたらいいのかわからないといった切ない状況なんでしょう・・・

ついこの間まで、楽しそうに笑う笑顔があった。
温かい生活があった。

しかし、小さな骨壺に収まった故人を見ると、とても悲しくて、寂しくて、切なくてしょうがない・・・


ふとした時に故人を感じる時があると耳にします。
その息づかいや肌のぬくもり・・・アルバムの写真、使いかけの化粧品、部屋に残る香、ブラシについた髪の毛、見覚えのある洋服、一緒に食べた食事など、様々なシーンが思い出の中に存在しているんだと思います。

「ただいま~」と玄関を開けて帰ってくるような気がする・・・・

家族も、故人同様に、いまだに亡くなったことが受け入れられずにいるというのが現実でしょう。





しかし、故人の極楽浄土への旅路のためには、家族の方々が現実を受け入れて冥福を祈ることが大事なんでしょうね。

生まれてきた理由。
生きてきた証みたいなものは必ずあります。

忘れることとは違います。
思い出までは消し去ることはできませんから・・・

資産運用や保険の人生設計の中で、近しい方がなくなって「悲しい」と「困った」は違うといいますが、こんなことを考えられるのはある程度時間がたってからなんでしょう。

それまでは、思いっきり悲しんで、ただただ泣いてでいいんだろうと思います。

あとは時間が何とかしてくれるはずです。









十方三世一切仏 諸尊菩薩摩摩訶薩 摩訶般波羅蜜



三春昭進堂 髙橋龍一



| ryuichi | 05:08 | comments (x) | trackback (x) | 🌸三春城下歳時・風土記::三春盆踊り・だるま市 |