2017-09-17 Sun
島根県石見は浜田市にある曹洞宗紅蓮山観音禅寺の方丈花吉老師より額装された「おたり饅頭の願い」と題された佛詩を拝領しました。
方丈様の雅号穆清和尚で記された佛詩を、弟子である定岡蔵心和尚が書に認めた大作です。
早速店内に配させていただきました。
今年の夏前に詩は頂戴していましたが、立派な額に入れられたものを拝領して感無量でございます。
詩も方丈様の人柄が現れた優しさと慈愛に満ちた心温まる句の中に、禅的生き方を示唆するお導きの句がちりばめられており、日々我が身を顧みて、今年に夏のご教授された無功徳的な生き方、そして詩にある“没蹤跡”の生き方を目指したく存じます。
おたり饅頭の願い
どうぞ皆さん 一口召し上れ
心に安らぎ与へ申さん
どうぞ皆さん 二口召し上れ
身に康ぎ施し申さん
どうぞ皆さん 三口召し上れ
信心発祈り申さん
功名も知られず 利も多く求めず
ただ餡を煉ります
饅頭作り申さん
没縦跡に去り 三春の地より
本に細やかなりし 幸福お届け申さん
石見濱田 紅蓮山観音寺方丈 穆清和尚
「没蹤跡(もつしょうせき)」とは、足跡を残さない生き方
足跡を残さない生き方とは・・・・?
生死を含めた過去を引きずらず、未来にもこだわらない。唯々今に没頭しなさいということなんだとしています。
即ち、没蹤跡とは、今を懸命に生きることで「過去や未来と言った時間的なこだわりまでも捨ててしまえ!」という教授なんだと思います。
公案と肝に銘じて、日々の精進の中で学びたいと思います。
御礼の電話を差し上げました。
いつ時でも変わらず優しい声で発せられるお言葉と、お心遣いをいただいたことへの感謝の気持ちと嬉しさ・・・・
そして、優しい御母堂様のお心遣い、書家でもある蔵心和尚の達筆な書・・・
心が満たされたのでしょう、手を合わせて物資を拝見していますと涙があふれ出てまいりました。
本当にありがとうございました。
また、このような素晴らしい老師と巡り合うことが出来たのも、当女将と出会ってからこそのことです。
女将がいて、浜田出身のご両親がいる
家があり、お墓もある・・・・様々な要因が重なり今がある。
このご縁に感謝です。
お坊さんは、小さな布を継ぎ接ぎした「袈裟」をかけています。
その「継ぎ接ぎ」は「ご縁」そのもので、その小さく切った一枚一枚の布が回りの布に支えられている姿に、この世のすべてのことは、他のものによって生じている、そして人の生き方そのものだと説いています。
私には良いご縁が多々ございまして、観音寺方丈様をはじめ、先輩、後輩、そしてお客様など様々な方々に支えられております。
「人の生き方」「商人の心得」「命の大切さ」「町衆の心意気」等を教えていただき、そして皆様方が「袈裟」を支える布、そして「ご縁」そのものとして、応援を頂き、支えられて商いをさせて頂いています。
「俺が俺がの「我」を捨てて、お陰お陰の「偈」で生きよ」と云う語がありますが、全ての事柄は自分一人の力で出来たのではなく、有縁無縁、周り居る方々のお陰ということを改めて学びました。
また一つ心が洗われました。
拝
春陽郷三春城下 御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍
| ryuichi | 05:42 | comments (x) | trackback (x) | 🌸島根石見國浜田 曹洞宗紅蓮山観音寺記 |
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