2018-01-14 Sun
三春城下担ぎ橋、わたや呉服店の大旦那渡辺和明さん(有限会社わたや呉服店会長)は、雅号「わたなべ駒之助」として随筆や現代川柳を執筆しています。
この新春、現代川柳の句集「駒のいななき」平成30年戌年新年記念号を発表されました。
“平成30年を迎えて”と表題して書き始め、“皆様に支えられて今年4月で84歳を迎え、車いす生活ですが、悔いのない人生というものを学ばせていただいたことに感謝いたす次第です”
~体調を崩されて入院、そしてリハビリのこと、そしてご自身の人生を見つめ直しながらの川柳やあとがきがまとめられています。
ご自宅に訪問してご尊顔を拝しながらお話を伺うと、いつも「リハビリやショートステイ先での入所者や看護師さん達等、何の利害関係のない様々な人との出会いには人生の縮図を見ているようで大変勉強になる」とリハビリ生活を満喫されておられる様子で、療養中ながら腰から上はいたってお元気そうで、しかも、志気旺盛、制作意欲みなぎるそのお姿には心より敬服申し上げます。
また、「駒のいななき」、その一句一句には、人生の先輩である駒之助さんの人生訓がちりばめられていて感動とともに、その見識に頭が下がる思いです。
あとがきには、駒之助さまのが、わが人生を振り返っての事柄が記載されています。
国民学校3年生から社会経済勉強として新聞配達始めたことをスタートに、二十歳で親の商売を譲り受け、三春の商人の鏡となる四十有余年の商いを記されています。
そして、六十歳からの地域に貢献された様々な公職等々などを振り返られています。
結びには、「リハビリテーションは この世極楽 吾が通所」と締めくくられていました。
駒之助様には、商人の、そして、男として人生の先輩として、「駒のいななき」を通して様々なことをご教授いただいています。
商人は、どんなに成長しても、お客様や友人知人、家族など周囲の方々からから学ぶことに喜びを覚えながら生きていきます。
そして、学んだことを若い世代へ伝え、地域社会へ還元してゆく・・・そういう陰徳の教え”心の豊かさ”につながってゆくのだと思います。
正に、商いは、売り手と買い手だけでなく、その商いが社会全体の幸福につながるものでなければならないという商人の理念である「陰徳・三方よし」の考え方を教わりました。
商人として商品を売るのは当たり前ですが、目先の利益だけではない地域文化の向上、そして地域住民のお役にたちたいという思いや行動など、駒之助さんには三春商人としての生き方を見せていただいています。
そして、わたや呉服店の商いに「無理に売るな。客の好むものも売るな。客のためになるものを売れ!」の原点を学ばさせていただきました。
平成3年から発行している当店の販売促進用チラシ「塵壺」の店主コラム「ちょっと一服」。
実は、和明さんが考案された「わたや呉服店販促用団扇」からヒントを得て書き始めめたものです。
そのうちわの裏面には「三春駒之助」のペンネームで和明さんが三春盆踊りの由来を書いたコラムを印刷されていましたが、昔から頂いていた団扇でしたので三春駒之助が和明さんと知った時は驚きました。
以来、この平成30年正月1月号で第318号となりました。
春陽郷三春城下御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍
| ryuichi | 04:56 | comments (x) | trackback (x) | 🌸春陽郷三春 日暮硯 |
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