2019-06-24 Mon
先日、ポン友の城下中町の桑原君が来店し「見せたいものがある」とこの真鍮(しんちゅう)がきらきら光った調度品を拡げてくれました。
この真鍮の板金細工、そして三つ巴紋、いい塩梅の角材ときたら~ そうです、御神輿の花棒です。
しかもミニチュア?
お話を伺うと、三春大神宮秋季例大祭に於いて御祭神御神輿巡幸還御の折に城下中町が供奉する御神輿は、ご縁があり川崎は浜町から三春へ輿入れした御神輿で、川崎市浜町は浜町商店街に店を構えていた旧第一屋洋品店社長”勝ちゃん”こと橋本勝通さんと粳田三郎さん、秋元長吉さんなどその一派浜町睦会の面々による手作りの御神輿でした。
この第一屋さんというのは、中町桑原商店で永年大番頭を務めたさん橋本氏がのれん分けで出店した衣料品屋さんです。
手作りといっても大工と板金屋のいずれも棟梁が精鍛込めて作った本物以上の本物の宮神輿です。
その完成後も粋でイナセな御神輿にすべく試行錯誤の改良が加えられていました。
その際に、四本ある神輿花棒の内、外側の2本が少し短いほうが”粋”ということになり、前後を少し詰めたました。
その前後計四本の部材を板金屋棟梁の粳田さんが装飾を施し第一屋、粳田さん他二名で記念に分けたものだそうです。
この度、その御神輿が三春中町若連に遷宮して20年という節目ということで、第一屋にあったこの飾り花棒を桑原君へ寄贈されたということでした。
以前よりこの話は合ったそうですが、桑原君は「これはあの御神輿の創設者である勝通さんの第一屋にある神棚に置くべきだと!」と再三辞退されていたようですが、平成から令和のなったということもあり、一つのけじめとして勝通さんからのたっての希望ということもあり、ありがたく拝領したということでした。
それを二か月かけて磨き上げ私に見せるべく持参いただいた次第です。
お気使いいただきありがとうございます。
この写真から外側の花棒が短いのがわかりますか?
今から30年余前に桑原君と二人、二泊三日でこの神輿を川崎に担ぎに行ったというご縁もあります。
第一屋の勝ちゃん、粳田さん等々の満足げなお顔が思い出され感無量です。
黄金色の三方に載せられた黄金に輝く稲穂!
羽一馬一枚仕上げた鳳凰の羽・・・・
本番で乗る四隅に飾られる黄金の折り鶴・・・
板金のプロ、大工さんが手掛ける本格的なお神輿です。
その辺で売っている神輿とは訳が違いますよ!
下地の欅は無垢材から切り出した本格派です。
川崎の祭礼で担がれていたときには夏祭りです。
江戸前らしく、町内巡行の折には家々からは水がバシャバシャかけられながら担いでいますが、この神輿はビクともしません!
さすが無垢材と宮大工の最高の職人技の光る良い仕事です。
普段は、勿論桑原商店の蔵に鎮座してあります。
昨年は、30有余年ぶりに桑原君、そして中町若連様からお誘いを受けまして川崎に出向き大島八幡宮祭礼にて浜町の御神輿を担がせていただきました。
直会を第一屋さんで開催していただきました。
今年は、大島八幡様の祭礼にて神奈川のテレビ局が浜町陸会と三春中町若連の交流を取材に来るということが決まったみたいです。
そして、当店にもテレビ局からお宝関連の番組オファーがあり桑原商店の蔵に鎮座する中町若連御神輿を提案しようと思い、桑原君に連絡を入れようとして矢先の出来事で、御神輿にまつわる逸話とその花棒・・・・これは幸先がいいんじゃないのかなぁ!
ドッコイ! ドッコイ! ドッコイ!
春陽郷三春城下 御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍
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