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塵壺338号 令和元年9月発行 真夏の川崎第一屋縁の御神輿紀行 三春城下中町若連 




 真夏の川崎第一屋縁の御神輿紀行 三春城下中町若連 

夏本番8月の第1日曜日、今年も三春城下中町若連さんの川崎市浜町二丁目町会の「夏祭り」、大島の八幡神社祭礼長会連合神輿渡御での神輿担ぎに同行いたしました。

川崎の神輿担ぎとのご縁は、今から30余年ほど前にさかのぼります。

当時、城下中町の桑原商店の桑原さんからお誘いを受けて、祭り好きの同級2人で川崎まで御神輿を担ぎに二泊三日で出張したことに始まります。

さらには、11月の市民祭への浜町睦会の神輿出場・・・

以後、私は所用と重なりなかなか機会に恵まれませんでしたが、昨年夏に 30年ぶりに川崎へお邪魔することができました。






久しぶりでしたが川崎浜町の懐かしい顔ぶれに温かく迎えていただき、時間が一気に巻き戻り、昨日もここへ来ていたような感覚になるのは不思議です。
 
それだけ第一屋さんのご家族、そして、川崎浜町の方々の人情の温かみがあってのことだと思います。

人と人のつながりって本当にありがたいものです。








30年前にお邪魔した際の御神輿は、現在の三春城下中町若連が三春大神宮祭礼で担いでいる御宮造の御神輿です。

大太鼓用欅(ケヤキ)の無垢材を使用、豊満な屋根と、キュッと引き締まった腰を持つ素敵な宮造り御神輿で、真夏の日の光を浴びると目が眩むほどのきらびやかな真鍮(しんちゅう)で錺(かざり)板金を施され、羽根一枚々々手仕事で仕上げた今にも飛び立ちそうに見える鳳凰、台輪には十二支をめぐらせ屋根の蕨手を飾る黄金のツバメや折り鶴等々が輝いていました。

 例えるならば、抜群のプロポーションの粋でイナセな姉さんを思わせる代物で、各神社宮神輿を除けば関東で一番の大きさで知られ、この宮神輿を担ぎたくて関東一円から様々な団体・個人が仁義を切って出頭していました。






 川崎の祭礼で担がれていたときにも江戸前の夏祭りらしく町内巡行の折には家々からは水がバシャバシャかけられますが、この神輿はビクともしません!
 
それもそのはずです。この御神輿は、浜町睦会会長で第一屋2代目社長”勝ちゃん”こと橋本勝通さん、そして板金屋の粳田三郎さん、大工の秋元長吉さんが心血を注いで作った御宮造の本格派の御神輿ですから…


 この第一屋さんというのは、当時関東一円に商いを広げていた三春城下中町の衣料品屋「桑原商店」で大番頭を務めていた橋本亀義(勝通さんの父)さんとその妻ヨネおばちゃんが、独立して大都会川崎は、川崎大師、日本鋼管に程近い浜町通り商店街に出店した洋品店です。






 この三春とのご縁がすごいと思いませんか?

 後に紆余曲折の経緯の中、まさにご縁なのでしょう桑原商店経由で中町若連に嫁いできたという次第で、この御神輿が三春へ来て以来、中町若連として有志がここ20年余にわたって川崎へ神輿担ぎに出頭し、秋の三春大神宮祭礼には川崎から浜町の方々が三春へその神輿を担ぎに来るといった交流が続いています。

 また、中町若連の川崎出張では、御神輿担ぎだけではなく「三春盆太鼓」、そして「山車太鼓」を数か所で披露しますが、福島も含め東北県人の多い川崎で盆踊りの輪が出来るほどの盛況です。

 この神輿が中町に譲渡されるという段になって中町若連では、ある程度の謝礼を用意したみたいですが、「これはお金じゃないんだ、人と人の心で譲るんだ!大事にしてくれればそれでいい!」と第一屋さんにピシャッと断られた話しを伺いました。







 御神輿とは、文字通り神様の乗り物です。

そして、その神輿を保管し、祭礼時には組み上げ・担ぐ・それに付随する準備や片付けをする人など、様々な願いや想いがあります。

 神輿を作った第一屋さんら浜町睦会の想い、そして、「大切に使わせてもらう」といって譲り受けた中町若連・桑原商店の想いなど、打算や表面上の付き合いではない、本当の人と人の絆がありました。
 カッコのいい粋な大人がいるものです。





 
それは、神輿に携わる人々の希望と情熱、そして意地と見栄(みえ)が造り上げたかけがえのない宝です。
 
さあ、来月は三春大神宮祭礼です。皆々様の願いと共に、今年も宙を舞います。    

ホイサーッ!ホイサーッ!ホイサーッ!







      蒼龍謹白  さすけねぇぞい三春!  拝


| ryuichi | 04:51 | comments (x) | trackback (x) | 「塵壺」 三春昭進堂 |