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塵壺7月 第348号  「壽楽會」昭和11年奉納 燈籠  三春大神宮境内 2020.7.17発行





塵壺7月 第348号  「壽楽會」昭和11年奉納 燈籠  三春大神宮境内 2020.7.17発行


 体力増進とダイエットのために早朝や、夕方に散歩を始めました。
毎日歩いていますと、何気に通り過ぎてしまっていたことに“ふっと”目が留まることがあります。

 その中に、三春大神宮境内への参道最上部に「壽楽會(じゅらくかい)」が奉納、建立したと記された石造灯籠が一対あります。







 帝国陸軍皇道派の青年将校により「二・二六事件」が発生した皇紀元二千五百九十六年・昭和拾壹年(11年)と年号が刻まれています。

 奉納者は、内藤傳之助、渡邊甚平、渡邊栄一、斧田撫臣、国馬長太郎、岡山又四郎…という三春のお歴々が明記され、深間内久蔵の名前を見つけることができました。

 他の方々の生年から察するに、自由民権運動家、深間内基氏の御子息と推測されます。
 
父の自由民権家・深間内久蔵(のちに基と改名)は、弘化3(1846)年、三春藩士深間内基時敬の長男として生まれ、明治元(1868)年11月、22歳の時に慶應義塾に入学。義塾で英学を学び、明治9(1876)年に、高知にある立志学舎に英学教育員として招かれました。







 立志学舎は、板垣退助・片岡健吉らによって結成された政治結社立志社が、民権思想普及のために設けた学舎で、深間内は自由民権運動の大きな影響を受けることになります。  
 なかでも、女性が演説会に参加する様子をじかに見聞したことは、深間内に女性の社会的地位に対する関心を喚起したとされています。
 明治11(1878)年、J.S.ミルの『The Subjection of Women』(1869年英国にて発行)を『男女同権論』の題で翻訳し、日本に於ける男女同権論争に大きな影響を与えています。

 また、明治期に、三春は元より田村地方の若者が志を抱いて東京で勉学に励むことを扶けるために設立された学生寮「田村学生寮」建立に尽力され、千三百余圓の私財を投入し建設資金にし、藤泉賢四郎氏(後の大林組副社長大林賢四郎氏、田村大元神社神職藤泉氏出身)が設計施工を請け負ったと記録されています。






 同燈籠に岡山又四郎のお名前も見えます。

同氏は、元小野町長・秋田直孝直(旧姓岡山直孝)氏、そして音楽家の岡山直氏のお父上様になります。

岡山先生は、三春小学校の他に、三春中学校、県立田村高校、そして町外の船引中学校や、伊達小学校、大槻小学校など様々な学校の校歌を作曲し、今も歌い継がれています。






 校歌と云えば、NHK連続テレビ小説「エール」に登場する歌手の森山直太朗さんが音楽教師・藤堂清晴先生役で出演しています。
 藤堂先生は、主人公の作曲家・古関裕而の恩師である音楽教師・遠藤喜美治先生がモデルになっていると考えられます。

 遠藤喜美治さんは、旧要田村の出身です。実家は農家ですが、長男ではなかったため農家を継ぐことは出来ず、要田国民学校(現在:福島県田村市立要田小学校)を卒業すると同校の用務員として働きながら教師を目指し、苦労の末に教員となりました。

 後に、古関裕而が在籍した福島県師範学校附属小学校の教師をしており、古関が3年生から6年生までの担任をしていました。
 古関の回顧録にも、「最初に音楽の指導をしてくれた先生」と記されていますが、子どもの頃に教えられたことは、成長していっても残っているものです。

 要田小学校の校歌は、遠藤喜美治:作詞、古関裕而:作曲で、歌詞が少し変更されていますが、今でも歌い継がれています。

   「五つの大字(あざ)の むつまじく…♪」旧要田小学校校歌より







    蒼龍謹白  さすけねぇぞい三春!  拝



訂正とお詫び

塵壺では、元小野町長・秋田直孝直(旧姓岡山直孝)氏と記すべきところを、元小野町町長岡山直孝氏となっています。

訂正し、関係各位にはお詫び申し上げます。
塵壺での訂正は次月号で記載させていただきます。


| ryuichi | 04:14 | comments (x) | trackback (x) | 「塵壺」 三春昭進堂 |