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三春物語175番 「三春高乾禅院修業道場」八十八夜
  
  
「三春高乾禅院修業道場」八十八夜
桜も散り、観光客の賑わいも去って、北国の小さな城下町三春のお茶屋の店先にも、「新茶」ののぼりが立つ季節、初夏を知らせる香りの贈り物です。
江戸期、荒町の安日山高乾禅院には名僧高僧が在錫する全国でも屈指の臨済禅宗の修業道場がありました。その下に全国から雲水(修行僧)が競い集まるが如く参禅し、またその徳を慕って参拝の人々が全国より多数三春へ集まり、宿坊が軒を連ねたといいます。
なかでも関東鎌倉禅を継承する第十九世北禅道済とその弟子第二十一世月船禅慧は高名な禅僧で、高乾院は多くの学人、雲水を教育する学問所そして、また修業道場として全国に名を馳せたと言います。
その為に三春には精進料理に欠かせない豆腐屋とお茶屋、そして菓子屋が多いと、お客様より伺った事がありました。
 「夏も、近づく八十八夜・・・・」。明治末期に制定された小学校三年生の、尋常小学唱歌だそうです、八十八夜は聞いた事があるが、何のことなのか、知っている人のほうが少ないのではないでしょうか、立春(二月四日)から数えて八十八日目(五月二日)をいうのですが、一番茶、新茶の摘み取り時期なのだそうです。
 


年に三回から四回、茶摘みが行われますが、この八十八夜ごろが新茶、六月の初めから終わりごろが二番茶、八月に三番茶が摘まれ、九月になって秋番茶が摘まれることもあるそうです、もちろん新茶がもっとも香りが高く、まろやかでおいしいお茶がでる、三番茶位になると、渋み成分でもあるタンニンが増えて、まろやかさが少ない、とんがった味のお茶になります。
 新茶は非常にデリケートで、煎れる際には大変苦労します、毎年の事なのに、温度がうまく決まらず何度か必ず失敗しています。水も何年もの間、とっかえひっかえ、いろいろ試してみましたが、最近やっと気に入った水を三春で見つけました。

 

日本に臨済宗と伴にお茶をもたらした歌人でもある栄西禅師、その臨済宗高乾禅院修業道場の雲水を偲び、年に一度の八十八夜。
豊かな自然の風味が存分に味わえるお茶の旬を味わいたいものです。
                      
合掌


| ryuichi | 06:59 | comments (0) | trackback (x) | 🌸三春城下荒町::安日山高乾院 |
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