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河井継之助を描いたその「峠」の中に,「雪が来る」そして「北国は損だ」という言葉が出てきます。





三春城下の冬です。


毎年のことですが、雪の片づけをしていると司馬遼太郎の小説「峠」の一節を思い出します。

幕末の越後長岡藩牧野家の家老河井継之助を描いたその「峠」の中に,「雪が来る」そして「北国は損だ」という言葉が出てきます。

私も、北国に住む者として、司馬作品の中でも最高の文章表現だと思っている箇所の一つです。

さらに続きます。







・・・・北国では町中こうまで働いても、たかが雪をよけるだけのことであり、それによって一文の得にもならない。

が、この城下のひとびとは、深海の魚がことさらに水圧を感じないように、その自然の圧力のなかでにぎにぎしく生きている。

・・・・(北国の人々は)鈍重で、折れ釘や石ころを呑めといわれればのんでしまう連中だ。のむ前はさすがにつらい。

つい大酒をくらう。大酒で勢いをつけ、唄でもうたって騒ぎ、いざのみこんでしまっては、ぼろぼろ涙をながしている。








これは、長岡だけではなく、北国に住む方々の独特な感覚でしょう。

正に的を得た表現だと思っています。











三春城下真照寺参道 御菓子三春昭進堂菓匠蒼龍


| ryuichi | 03:36 | comments (x) | trackback (x) | 🌸春陽郷三春 日暮硯 |