2025-05-23 Fri
所用があり3日間の連休で、車で約11時間、片道約1100キロ。
島根県石見の浜田城下にある妻の実家へ帰省してきました。
結婚30年、年に1~2回は、お墓参りのために帰省してきました。
また、ちょうどその日は結婚記念日でした。
朝は3時起床で、夏安居の紅蓮山観音寺方丈さまの下へ参禅。
この時節は、雨安居と呼ばれる「夏安居入制」です。
座禅後、夏安居の朝課には楞厳会があり「楞厳呪」を読経です。
「大仏頂万行首楞厳陀羅尼(だいぶっちょうまんぎょうしゅりょうごんだらに)」楞厳呪(りょうごんしゅ)と云う難しい陀羅尼を読誦し、寺院の繁栄、修行僧の仏道増進、檀信徒の安穏を祈る「衆寮諷経」が修行されました。
楞厳呪は呪文のようなお経です。
私のような、門前の小僧の様な在家には、読経といわず文字を目で追うだけでも難儀します。途中から読経速度が早くなり、とても難しいお経です。
さらに、本来は、地面の邪気を抑えるということで、歩きながら読経する歩行禅!
夏安吾接心では、全てが仏道ということを教示されました。
〝凡事徹底〟の大切さ、即ち、挨拶をする、身の回りを整理する、掃除する、時間を守る、服装を正す等、感謝と御礼。
コレが人として生きる上で大事であるとご教示いただきました。
また一つ、心が洗われました。
今回は、空き家になっている浜田の実家の解体がきまり、その確認とご近所様へのあいさつ、そして、諸手続きの確認が目的でした。
作業員の方にも挨拶をして、私たち家族が“浜田の母”と呼ぶ、なんやかんやと面倒見てくれるご近所の床屋のお母さんに、腸内の事情を含めてた諸事情を伺ったりとミッションが完了です。
夕刻、浜田の美味しい魚とお酒を堪能して、いい心持で、解体の進捗が確認したくて、家や土地の神様に、お酒を買って再度伺いました。
般若心経を唱えながら御礼の気持ちと、当代で建物及び土地を手放す事になった事を、私からお酒を撒きながらお詫びを申し上げてきました。
祖父自慢のさざれ石にもお酒をかけたいと池端の足をかけましたがあと1センチのところに約6センチは出ていたサビ釘の板があり、危うく踏み抜きをするところでした。
すると、付近を舞う“つば九郎”たちが、川上家のご先祖様が守ってくれたんだよと言っているようでした。
ありがたくて、ちょっと感傷的にもなっていたんでしょう涙が溢れててきて難儀しました。
やはり、来てよかった。
翌朝の参禅後にも、方丈様から温かいお言葉とお土産をいただき恐縮至極でした。
ありがとうございました。
三春城下御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍
| ryuichi | 03:26 | comments (x) | trackback (x) | 🌸島根石見國浜田 曹洞宗紅蓮山観音寺記::門前小僧の参禅記 |
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