2009-11-01 Sun
村の鎮守の祭礼に豊作を感謝し、悪魔の退散を願って、獅子舞を奉納する風習は、全国各地にある。県内でも多くの市町村で、種々の形の獅子舞がかつて行われ、現在も行われていて、神事として、また貴重な民俗文化財として、その保存に努力されている。
獅子舞のルーツは、中国の西域地方で、現在でもチベットや蒙古で、踊られているという。我が国へは奈良時代の初め、唐から伝わり、舞楽の伎楽面として、宮中や神前で踊られた。もともと百獣の王ライオンを象った獅子は、悪鬼を払う霊獣として尊ばれ、神社の前で狛犬となり、獅子面となって神人に冠られて、神様の先駆をして、悪魔祓いの役を勤めた。後世民間の悪魔退散の祈願に使われたり、祭礼や年月の芸能となり、また舞台の上で踊ったり、大道での曲芸にも使われた。
東北地方ではかつて、正月に獅子面を冠った山伏が、村々を廻って各種の芸をし、熊野神社のお札を配って歩いた。
獅子面を被った若者が、正月13日の夜家々を廻り、子どもたちのなまけ心や、いたずら心の鬼を払い、病気の子は獅子に噛んでもらうと、病気が治るといわれるのも、その1例である。
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