2009-12-07 Mon
三春城下北部。
荒和田から富沢に向かう途中にある、大桜集落入り口にある道祖神と供養塔群です。
日月星の行事や信仰とかかわりの深い遺物は、私たちの身近なところで意外に多く遺されています。
そのほとんどはもの言わぬ石造物であり、近世を主体に造立されました。
月待行事にかかわる石造遺物として、月待塔があります。
月待塔における主尊の選択は、ほとんどが仏教の教義に基づいており、十九夜と二十二夜では如意輪観音、二十三夜は勢至菩薩、そして二十六夜が愛染明王とほぼ決まっています。これらは、石造物としての形態の変化とともに、時代背景や石工の技量ともあいまって実にさまざまな像容を表現しています。
また、近世の石造物であっても、単に「月待供養」と刻まれた地蔵菩薩や月待講中が造立したさまざまな形態の石造物も認められます。
二十三夜の供養を目的とした場合も、地蔵菩薩を主尊としたものや石灯籠、石幢、石祠などを含めて広義の月待塔に含める見方があり、神道系の「月読尊」にかかわる石塔も同様です。
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