2018-03-31 Sat
昭和初期戦前の三春昭進堂
尚、最後列右から4番目のメガネの方は、私からは大叔父にあたる髙橋哲夫さんです。
昭和20年代
小さな城下町三春で「三春昭進堂」の四代目として和菓子屋を営んでいます。
昭和30年代
当店は、三春城下旧磐城海道沿いの水芭蕉の咲く寺として知られる藩主祈願寺真照寺の門前、そして三春駒の名で知られる三春産馬や牛の「競り市場」の目の前に立地しています。
昭和50年代
画面左の真照寺参道側に、左折れの松の古木があるのが見えますか?
店内の一部を真照寺参道を拝借していたものですから、この松の木が店内から生えているように見えていました。
この下り松は江戸時代から生えている老木で苔が生えています。
幹の太さは根元で1メートルは超えていました。
子供の頃は、よく幹に乗って遊んでいましたが、今思うとネバーエンディングストーリーにあった龍に乗って空を駆け巡っていたかに見えたのかもしれません。
敬慕する河井継之助にあやかり、今雅号としている「三春蒼龍」を彷彿つさせてくれます。
これも何かのご縁なのでしょうね〜〜。
昭和56年
新築した現店舗です。
商売の始まりは、明治の終わり頃、私の曾祖父の初代民四朗の妻おたりが、競り市に集まる博労(畜産農家)達に、売ろうと作った素人饅頭が美味いと評判になり、おたり婆さんが造る三春名物「おたりまんじゅう」として三春内外の方々に親しまれています。
そして、現在の店舗です。
私は おたりまんじゅうです
砂糖や甘いものがまだ貴重品であった頃 三春に産声を上げました
私を造ってくれた おたりばあさん に似たのでしょう
色黒で、ちょっと不細工の私ですが 私に出会った人たちが笑顔になってくれます
いくつもの時代を超えても その笑顔が忘れられなくて
元気な笑顔のお客様にお会いしたくて
そして 愛され続ける存在でありたい・・・
そう願い続けて 毎日蒸気の中で生まれています
お客様から 愛する方々へ
幸せを届けて行きたいと願っています。
そう思いながら、今日もそして明日も元気に産声を上げつづけます
創業明治中期 三春名物「おたりまんじゅう」本舗
三春昭進堂 髙橋龍一
| ryuichi | 05:38 | comments (x) | trackback (x) | 🌸春陽郷三春 日暮硯 |
2018-03-30 Fri
三春藩秋田候上席別格年寄衆三春細川(京兆家)氏
三春藩別格年寄衆(家老)三春細川(京兆家)氏。
祖を清和源氏、室町幕府将軍家足利氏の一門の嫡流細川(京兆家)氏で、御城坂(現在の遠藤病院のお城側の梅花園辺り)に屋敷があり、石高700石でした。
この細川氏、南北朝時代には畿内・四国を中心に一門で8か国の守護職を占める有力大名で、その嫡流である細川京兆家は代々管領に任ぜられ、斯波(しば)氏・畠山氏とともに三管領(三管四職)の1つに数えられた名門です。
尚、細川京兆家の「京兆」(けいちょう)とは、当主が代々右京大夫の官位に任ぜられたことに由来し、官位である“右京大夫”の唐(現中国)名「京兆尹」のことであり、細川右京兆とも呼称されていました。
ご存知「水戸黄門」の徳川光圀の官位が“中納言”で「黄門」様と呼ぶのと同様です。
細川家の年譜からは“人よ空(むな)しい(1467年)”の「応仁の乱」が特筆されます。
室町足利幕府の後継者争いに端を発し、斯波(しば)家、そして畠山家の後継者争いも加わり、全国の守護大名が京都に集結し「応仁の乱」の戦乱が起こります。
西軍と称される時の将軍足利義政の息子の義尚(よしなお)派と、東軍と呼ばれた義政弟の義視(よしみ)派との対立に起因し、四職(ししき)家の山名持豊(宗全)が西軍の統帥を務め、東軍の総帥を三管領家右京大夫細川勝元が務めました。
応仁の乱を描いた平成6年NHK大河ドラマ『花の乱』では、野村萬斎が細川勝元、そして山名宗全は萬屋錦之介が演じていました。この細川氏が三春細川氏の祖となります。
結局、11年にも及ぶ戦いの末に、京都はすっかり焼け野原になり、足利義政の子の足利義尚が9代将軍を継ぐことになりましたが、もはや将軍の威光はなく、中央では有力な守護大名が室町幕府の実権を握るようになっていきます。
戦国期の騒乱を経て安土桃山時代と時は移り、細川京兆家は以前の権勢をすっかり失って衰退してしまいます。
家督を継いだ晴元の嫡子細川昭元は、室町最後の15代将軍足利義昭に仕え、後に織田信長に仕えます。
以後、昭元の嫡子元勝(頼範)は、豊臣秀頼の近臣として大坂城に在り、大坂の役では豊臣方となり、大坂城落城後は讃岐国に隠棲していましたが、後に妹の嫁ぎ先の秋田実季を頼って当時常陸国宍戸城にあった秋田氏に身を寄せて客分として迎え入れられました。
三春藩(宍戸から転封)の元勝の嫡子義元の代の時に、秋田氏の家臣に列して別格年寄衆(上席家老)として仕えます。
尚、俊季公の母は、細川昭元と織田信長の妹“お犬(大野殿)”夫妻の間に生まれた長女で、三春初代藩主秋田俊季の父実季の正室円光院です。
お市は浅井長政との間に、茶々(淀君)、初(京極高次室)、お江(徳川秀忠室)の三姉妹があり、このお江の子である徳川三代将軍家光と、従姉妹である円光院と実季夫妻の長男が三春藩初代の俊季(としすえ)候で、家光とは又従兄弟となります。
三春秋田氏は、この由緒により外様大名から譜代並の大名へ格上げされ、さらにこの良縁をもたらしたことで、元勝の息子である細川義元は、秋田氏に好待遇で迎えられます。
義元以降は、宣元(義元の子)、忠元(宣元の子)、孚元(三春藩家老・小野寺泰忠の子で忠元の養子)、昌元(三春藩主・秋田延季の七男で孚元の養子)と続きます。
墓所は、三春城下荒町の三春藩主菩提寺高乾院にあります。
尚、桜谷細川氏はこの細川家の分家で、現在の歴史民俗資料館の場所に屋敷がありました。
さすけねぇぞい三春! 合掌 蒼龍謹白 拝
春陽郷三春城下御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍
| ryuichi | 05:09 | comments (x) | trackback (x) | 🌸「塵壺」 三春昭進堂 |
2018-03-29 Thu
「古の 関を越えれば 日乗山 三春の寺に 阿弥陀草咲く」 御詠歌ヨリ
三春城下新町にある旧三春藩所祈願所真照寺方丈庭園の水芭蕉が見頃を迎えました。
少し早い日程での見頃です。
今年の水芭蕉は、昨年夏に修復作庭した方丈の池と相まって、その可憐な花が綺麗に見えます。
このところの暖かい陽気に誘われて、多くの来場者でにぎわっています。
山内の蒼龍桜をはじめとする桜もつぼみもなんとなく膨らんできたように見受けられます。
皆様のお越しをお待ちしています。
尚、お車でお越しの際は真照寺裏手の水芭蕉墓苑駐車場、及び旧セリ市場跡の新町お買い物駐車場をご利用ください。
また、新町お買い物駐車場に隣接している新町消防屯所には、公衆トイレも併設されていますのでご利用ください。
春陽郷三春城下 御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍
| ryuichi | 06:33 | comments (x) | trackback (x) | 🌸三春藩主秋田家祈願所 真照寺::祈願所の四季 |
2018-03-27 Tue
「Team ONS news」 創刊号 ~私たちがons(小野商店)です。~
当店の菓子造りを陰で支えていただいている和洋製菓材料卸問屋「株式会社小野商店」(郡山市日出山)様が創刊したコーポレーション通信「Team ONS news」 です。
当店担当の柳沼さんが持参してくれました。
小野社長以下、社員の皆様一人一人の似顔絵と共に会社の意志が見えてきます。
コーポレート・アイデンティティ(英: Corporate Identity 略称: CI)の一環ですね!
小野商店様は、私が修行先である郡山市堂前の「坂内菓子舗」、」そして三春昭進堂入社の平成元年以来のお付き合いです。
坂内さんでの修行を終えて、三春昭進堂入社時には材料問屋さんの選定で、真っ先にお願いしたのが小野商店さんでした。
当時は、代表は創業者である先代の社長でした。
そして、三春には直接出向いてはおらず、三春在住の方が代行して菓子店を廻っていた頃です。
三春昭進堂入社当時、現在も看板商品の一つである「いちご大福」が大当たりして入社スタートダッシュに成功していました。
しかし、いちごは季節ものですので、ネクスト商品を模索していた時には、まだ図景にあった小野商店さんの倉庫にお邪魔しました。
倉庫内で新商品の食材を物色していますと、社長や倉庫担当の方には、アドバイスをいただき見本品貰っては試作を繰り返したことは今でも忘れられません。
現在は、しっかりした担当者がいますので倉庫のお邪魔することはなくなりましたが、試作の相談をしますと各メーカーさんや現社長以下会社内で意見を聞いてくれたりして、日頃の菓子製造や新商品開発の中で、製菓材料の基礎知識からトレンドの材料、そして、各種資機材などを教えていただいています。
現在の担当者にも無理難題を言っては、情報提供を頂いたり、様々な形でサポートいただいている大事な取引先でもあります。
創刊された「Team ONS news」 の中に「社長 月いち通信」、そして「今月のトピック」等が記載され小野商店様が身近に感じると共に勉強になります。
ありがとうございます。
次号も楽しみにしています。
春陽郷三春城下御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍
| ryuichi | 04:58 | comments (x) | trackback (x) | 🌸春陽郷三春 日暮硯 |
2018-03-25 Sun
饅頭屋のバースデーケーキ
お客様から、ご依頼をいただいた饅頭で拵えたバースデーのデコレーションケーキ風盛り菓子です。
「ただのケーキではなく、饅頭で何か作ってもらえないか?」というご依頼でした。
以前、1キロとか1.5キロの特大まんじゅうを造ったことがありますが、見栄えはするんですが、いざ食する段になると見るも無残な姿で、たぶん饅頭嫌いになりかねない代物になってしまいました。
以来、この手の饅頭はすべてお断りしていました。
しかし、そこを何か工夫して・・・・というご依頼が時折ございます。
そこで、図画工作の得意な!センスの良い!そうです当店女将の出番と相成りました。
当店の看板商品のおたり饅頭を中心に、様々なお菓子の組み合わせでお菓子を積み上げ、デコレートしていきます。
ゼリー、マシュマロ、ピスタチオプリン、ロールカステラ等々・・・
それがこの、デコレーションケーキ風盛り菓子となります。
こちらは7000円(税別)となりますが、3000円(税別)から承っています。
普通のケーキに飽きられた方。
饅頭が大好きな方。
話題性がほしい方等々。
3日前までの予約制となっています。
皆様のご用命をお待ちしています。
三春昭進堂
| ryuichi | 05:49 | comments (x) | trackback (x) | 🌸春陽郷三春 日暮硯::季節のお菓子 |
2018-03-24 Sat
「散歩の達人」4月号(3月20日発売)の特集記事「ツウ旅」三春町編
「春爛漫な愛姫の里へ みちのくサクラ旅」に「三春昭進堂・おたりまんじゅう」も掲載していただきました!
先日、旅行雑誌のパイオニア「旅の手帖」でお馴染みの交通新聞社から出版されている「散歩の達人(さんぽのたつじん)」様から20187年4月号(平成30年3月21日発売)の取材がありました。
先ほど、交通新聞社編集部様よりその見本誌が届きました。
「散歩の達人」は、本来は首都圏の散歩に関する雑誌で首都圏タウン情報誌的な役割ですが、その特集記事の中に郊外の小さな町的なものがあります。
今回は、その特集「ツウ旅」三春町編として、「春爛漫な愛姫の里へ みちのくサクラ旅」と題して、小さな城下町三春が取り上げられています。
また、当三春昭進堂にも取材があり、三春名物の「おたりまんじゅう」をご案内いただけそうです。
しかも、私の顔写真入り~~ 全国版ですよ~
実は、交通新聞社さまには、2年前の「旅の手帖 4月号(平成28年3月10日木曜日発売)」でもお世話になりました。
さぁ、遠くの知人に発送して宣伝します!
春陽郷三春城下御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍
| ryuichi | 05:35 | comments (x) | trackback (x) | 🌸菓匠蒼龍 心洗洞刹記::メディアで紹介されました |
TOP PAGE △