2009-12-30 Wed
毎月の晦日をつごもりともいい、十二月三十一日は大つごもりとも称し、一年最後のみそか、大晦日と言います。宮中では、大晦日には節折の式、大祓、除夜祭が執り行われ、神社では大祓の神事が行われました。
大晦日から元日までの間に行われる行事を「年越し」と言い、。また、昔は誕生日ではなく、年が明けて初めて年を取る決まりでした(数え年)。
そして、正月との境目となるのが「除夜」、一年の替わり目で、大歳・年の夜とも言います。
除夜は年神を迎えるために、心身を清め、一晩中起きているのが年越しの習いでした。昔は、年神を迎える神聖な物忌みの夜であったのです。
除夜には、新しい年の年神がそれぞれの家にやって来ます。そこで、神様をお迎えする大事なお祭りを行うためこ、一晩中起きている”きまり”でした。
このとき、「眠る」とか「寝る」という言葉を避けて、寝るときは「稲積む」、起きるときは「稲上げる」と言い換えて、たとえ眠ってしまっても、穀物と穀物の霊に感謝していることを示したのです。
この夜早く眠ると白髪になるとか、しわがよるとかいった俗信があるのは、その名残のようです。
現在でも、夜眠らないで元旦を迎える地方がある。
その代わり、新年第一日日の元日は、一日中寝ている「寝正月」でよいのです。
また青年たちが除夜の鐘を合図に、裸で海に飛び込む地方もあります。これも一年中の穢れを落として、歳神を迎えるための禊です。
また洒や餅などを先祖に供え、おせちなど特別の食卓につく風習があります。
他に除夜に火を焚く行事が残っている地方もあります。
神社ではこれを神事として行い、一晩中大筆火を焚いきます。
今は、一日は午前零時に始まり、午後の十二時で終わりますが、大昔の一日の始まりは太陽が沈むときで、次の日に再び太陽が沈むときまでを一日としていました。
つまり、昔の大晦日は、現在で言えば十二月三十一日の日没までだったのです。
そのため、正月の準備は日没までに終わらせ、夜中から明け方にかけて、年神を迎えて祭る年神祭りをとり行ったのでした。
2009-12-30 Wed
そばの話日本人はそば好きです。そして、美味しいそばは日本の文化。かたくなに暖簾(のれん)を守るそば屋は今も昔も変わらない味を提供してくれます。
そばは、中国から日本に渡ってきて日本独特の文化を生むようになります。
現在のそばの形はそば切りといわれ、今から400年程前の慶長年間位に出現したとされます。
丈夫なそばは荒地や高地でも栽培ができ、収穫の期間が75日と短い為に穀物の不作の時に非常に役立ったのです。
そばは100%そば粉を使ったものが美味しいと思われますがちですが、100%そば粉のそばは切れやすく、その為セイロで蒸して食べました。セイロそばの所以です。その後、つなぎに小麦粉を使った二八そばが発明され、ゆでたそばが食べられるようになります。
新鮮なそば粉で打ったそばは薄い緑色をしています。黒いそばはそばの実まで挽いたため黒い色をしています。そばの実の外側を取り除いたそばは白っぽい色をしています。黒い方がそばらしさはありますが、白いそばも食味が良く美味しいものです。
そば屋でざるそばを食べたあと、昔はそば湯(そばのゆで汁)が黙ってても出てきましたが、最近は言わないと出てきませんね。そば湯を飲むためにそばつゆをわざと残し、温かいそば湯をいただく。これもそばの醍醐味です。
ちなみに、そばには、赤ワインやお茶に含まれているポリフェノールの一種であるルチンが含まれていますが、そのルチンは水溶性の為、茹でると溶け出してしまいます。
そば湯を飲むということはルチンをとることになり健康に大変良いのです。
そばを食べたら必ずそば湯をいただきましょう。
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