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雛飴


「八百万の神」  塵壷平成19年4月号より
「雛祭り」は、女の子の健やかな成長を祝う行事。お雛さまは赤ちゃんの身に降りかかろうとする災厄を、代わりに引き受けてくれる守り神さまです。古くは平安時代のお人形(ひいな)遊びと、紙やワラで作った人形(ひとがた)に自分の厄や災いを移して海や川へ流した流し雛の行事が結びついたのが現在の「雛祭り」と云われています。
三春でも古より城下町、在郷の括りの中で、「雛祭り」「端午の節句」など我が子の発育を神様に祈る祭事に加え農作業に則した信仰や歳時も今に伝えてきました。
太元帥明王、天王、八幡宮の長獅子や三疋獅子等の盛大な祭りの様子は絵巻物で伝えられています。福聚寺、天澤寺、華正院の観音様や地蔵尊の縁日、天神様の賑やかな祭りの様子。そして樋渡、滝、蛇石、実沢、富沢、斉藤などの三疋獅子舞や神楽・・・。
さらに、西方の水祝いなども現代も受け継がれています。また、三春駒や三春張子などは、玩具である戸ともに縁起物であり、まじないとして信仰に根ざして作り続けられています。
町角、家並みの裏や道端に忘れ去られたかのように鎮座する庚申塔などの各種供養塔や石の祠、地蔵などを時折見かけます。農村部では部落境にある、魔除の御神幣や献花など三春の里人の信仰の深さを物語っています。
私たちは、「八百万の神」を意識してきました。八百万の神とは、神仏習合の要素をたぶんに含んでいますが、日本人にとっての神様は、唯一絶対の神というよりも、自然万物のあらゆるものに神様を見いだし、民話や昔話にも登場する普段の生活に密着した神々です。そして、神々や大自然の神秘は、我々人間のはかり知れないところでひっそりと、しかし根強く残っています。
水神、山神、田ノ神など信仰そのものが年中行事祭事として伝えられ、家の台所、かまど、便所などにも神々が宿るっているとされています。普段の生活でも、縁起を担ぐし、近くのちょっとした自然である神社の森や池などに行くと懐かしさとともに、恐れや怖さにも似たものを感じかしこまるものではないでしょうか。
現代はテクノロジーの発達は、大量生産と合理化に向けた技術の進歩により、快適で便利な暮らしをもたらしました。その反面、「八百万の神」を介して地球と、この寄り添いながら生きる命の根源を忘れてしまい、自然とともに心の豊かさを失いつつあるように思えます。
自然を神と崇め、季節と歳時の中に美しい生を育みながら尊んできた長い歴史の叡智。言い換えれば、風習や伝統を守り続けて行くことが今に生きる私たちにとって必要な記がします。
蒼龍謹白 合掌


| ryuichi | 20:10 | comments (0) | trackback (x) | ひな祭り菓子 |
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