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塵壺11月号「御陰様(おかげさま)」田村大元神社「平成の大修復」


「御陰様(おかげさま)」田村大元神社「平成の大修復」
 私の暮す三春城下新町にある神社・旧三春藩郷社太元帥明王(現田村大元神社)と旧仁王門である随神門の屋根吹き替え工事が無事完了し、先月の10月28日に、秋季例大祭と合わせて竣工祭が挙行されました。
 地区の新町氏子の十年来の懸案であった「平成の修復」という大事業が遂行できましたこと、字内氏子はもちろん、三春町内外の皆様からお預かりした浄財のお陰だと、心より御礼を申し上げます。
神社屋根修復実行委員設立以来、役員の方々のご苦労は計り知れません。
私も実行委員の一人として、微力ながら何かお役に立てないかと、当店の広告チラシ「塵壺」での告知や、店内に修復工事寄付金の案内などで、ご協力を呼びかけましたところ、友人知人はじめお客など、町外の沢山の皆様よりご賛同・ご協力を戴きましたこと、重ねて心より御礼を申し上げます。
また、本事業を通じて旧三春藩領内総藩社であった田村大元神社に対する三春町民の関心の高さを改めて感じました。
昔から三春人は、相手からお礼を言われると、「お互いさまですから」とつつましく答えていました。そして物事が無事に終わると、謙虚に「お陰さまで」と感謝しました。



これらの言葉は、日常の挨拶のように使われていましたが、今では耳にすることが少なくなったように感じます。
  私たち日本人は、「互い」に助け合い、支え合っていることを表現するために、「御互い様(おたがいさま)」と、たいへん丁寧な言い方をします。
自分がお世話になり、他人に奉仕することの大切さを自覚していたからでしょう。
 また、周りにいる人だけでなく、すでに亡くなった人々や自然に対しても、感謝の気持ちを表すため、「御陰様(おかげさま)」と言ってきました。
「陰」とは、太陽の光が当たらないところ、あるいは目立たない、隠れているという意味です。直接、自分の目で見たり、触れることはできないけれども、生活を陰で支えてくれているものに対して、「御陰(おかげ)」と言いました。
 「お互いさま」や「お陰さま」という感じ方や受け止め方は、謙虚さや反省の心を引き出してくれるうえで、とても大切です。多くの人々に支えられていることに感謝して、これらの美しい言葉を忘れない生活を送りたいものです。
田村大元神社はじめ、三春町内には数多くの神社や寺院があり、それぞれが歴史的な遺産を守り伝えています。
静けさと歴史の重みをたたえたこれらの寺社は、人々の信仰を集める祭祀の場であるとともに、歴史的な建物,地域に根ざした文化活動自体が独自の価値を持つだけでなく、郷土への誇りや愛着を深め、古来より住民共通のよりどころ、そして地域のコミュニティの場として機能してきました。そして、「平成の大修復」を成し遂げた大人たちの姿を次世代へ伝え、これからの社会を担う子供たちの伝統文化の継承のみならず、人間教育の場としても期待を寄せたいと思います。
尚、本事業を次世代そして未来へ伝えるため、賛同いただいた皆様のご芳名を石板に刻み境内に設置することになっております。
紅葉が見ごろを迎えています。皆様のお陰で修復することができた神社へ、どうぞお参りください。
  蒼龍謹白   合掌



| ryuichi | 04:36 | comments (x) | trackback (x) | |