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白天狗、青天狗 御神体考




田村太元神社の祭礼で、御祭神の御神輿渡御のなかで、先払い長獅子に先立って、先触れの「触れ太鼓」に続いて「白天狗」と「青天狗」が長獅子の警護的な意味合いで巡行しています。

私たちは、何気に「白天狗」「青天狗」、さらに御神輿のお導きとして御供する「赤天狗」と呼んでいます。


赤天狗は、お導きの神様である猿田彦命だと思いますが、「白天狗」と「青天狗」はいったいどなたなのか?




天狗と山伏、そして神楽や能の面から探ってみました。






明治の三春大神宮祭礼の写真を見ると、長獅子の左に「赤天狗」と今の「白天狗」と思われる白いお面でひげを蓄えた天狗が映っていますが、青天狗は映っていません。


この写真や、江戸時代の大元帥明王祭礼での長獅子掛りが、現八雲神社の荒獅子の前身、牛頭天王のお神楽(長獅子)だとすれば、素戔嗚尊とも考えられます。

牛頭天王は、現八雲神社の御祭神で、疫病を防ぐ神であり、仏教的には薬師如来を本地仏し、神道における素戔嗚尊と同体であるとされています。


そして、素戔嗚命は、明治以降の御祭神「国常立尊」の分神ともされているようです。



一方、青天狗は?と考えると田村太元神社の社殿の中に、別の赤天狗や別途奉納された白天狗の面が残っています。

そこ型推測するに明治以降の長い歴史のなかで、青天狗が追加されたともみて取れます。

尚、青天狗の面は青色に着色されていますが、白とは明らかに顔料が違います。

後に何かの理由で青に塗られた可能性も否定できません。


さらに、この渡御の行列も明治以降に編成されたもので、祭礼の序列を編成する中で、神道系の神楽、能を題材として、赤天狗はじめ、白天狗、青天狗を取り入れたのではないかと考えています。


「白天狗」は、吽形(うんぎょう)の能面の癋見(ベシミ)ではないかと考えます。

下あごに力を入れ、口をぐっと結んだ表情の鬼神面ですが、表情がそっくりです。

主に天狗に用いる大癋見、地獄の鬼などに用いる小癋見などがあります。

吽形とは、口を「へ」の字に閉める鬼を現し、異相の武者をあらわしています。

能の題目『是界(ぜがい)』『車僧(くるまぞう)』では人間界に害をなそうと現われ失敗する天狗、『鞍馬天狗(くらまてんぐ)』では、牛若丸(うしわかまる)の守護を約束する天狗の役に用いています。

そして「青天狗」は、同じく吽形の能面「小癋見」でしょう。
吽形があれば開口している「阿形」が居てもおかしくはありませんが、青天狗の面も閉口し顔つきもシャープなので、能で鬼役の小癋見だと考えています。
癋見面は口を固く結び、力を内に込めた表情が特徴の吽形の面。宝生流では、地獄の鬼としています。

能では天狗の面として用いる、「べしみ」は口をへの字にすることで「へしむ」の名詞形、鬼神の面として、世阿弥のころには既に存在した。全てを威嚇しようとする、大きな目や、鼻にも特徴があります。

この渡御の行列も明治以降に編成されたもので、祭礼の序列を編成する中で、神道系の神楽、能を題材として、赤天狗はじめ、白天狗、青天狗を取り入れたのではないかと考えています。

明治維新前の大元帥明王の渡御では仏教色が強く、神馬―槍持ち役人―世話人―母衣―万燈―お神楽(荒町八雲天王宮長獅子)に警護と使番が付きー禰宜―笛―大小太鼓―木馬の跨った子供の行列―日天坊―月天坊―甲冑行列―太鼓台―ささら・三匹獅子と続き、その後に「通り者」と呼ばれる祭礼踊り一行が従い、扇子踊り、槍踊り、太平奴の三番踊り他、が踊りを奉納していました。

現在は、触れ太鼓、神旗、五色旗、白天狗、青天狗、長獅子、赤天狗、御神輿、総代、字役員、各神社総代(於、三春大神宮祭礼)、三匹獅子、ささら、小若連等








三春城下御菓子三春昭進堂 菓匠蒼龍

| ryuichi | 03:18 | comments (x) | trackback (x) | 🌸三春藩総鎮守 大元帥明王(現・田村大元神社)::大元帥明王社(田村大元神社) |