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塵壺平成28年3月号 「三春の昔話」三春町史より 三界滝・不動滝の大蛇


  「三春の昔話」三春町史より 三界滝・不動滝の大蛇

「まんが日本昔話」(毎日放送系列全国放送)。
市原悦子さんと常田富士男さんが語り部として、1975年に放送が開始され、20年以上にわたり放送されました。

民衆の生活の中から生まれ、民衆によって口伝えで伝承されてきた昔話。
「むかし、むかし・・・」と、その時を明確にせず、「あるところに・・・・」と、場所も特定化していません。
また、本当にあったかどうかは知らないけれどという、スタンスで始まります。
 三春町史にも、たくさんの三春に伝わる昔話が収録されています。

「三界滝(三階滝)」
三春城下の南、滝桜の手前に柴原という集落があり、今は、三春ダムに沈んでしまいましたが、三界滝と呼ばれる滝がありました。
その、三界滝から堰堤へ向かう沢は、岩肌を水が伝う滑(なめ)滝がかかり、川底には水流で削られた穴がぽっかりと開いていて、昔の人はこれを“釜” と呼んでいました。
 
男滝・女滝がかかる三界滝には、悲恋の伝説が残ります。
三界滝の堰堤を通い合って恋仲を深めた男女が、祝言の前日に釜近くの岩場で逢っていたところ、落ちてきた石に当たって女は死に、悲しみにくれた男も足を滑らせて転落死してしまいます。

そこからこの三界滝から流れ落ちる水は2人の涙という話が伝わっていますが、この三界滝には険しい岩場があり、落石や滑落に注意するよう戒めた訓話であろうと思います。
また、この伝説は、山を挟んで暮らす男と女が仲を深め合うほど、よく利用された生活路だったことも意味しています。



「不動滝の大蛇」
三春城下の南一里旧柴原村の荻久保を大滝根川が流れています。その上流に不動滝と呼ばれる滝があります。
その昔、干ばつで困ったときには、ここで「雨乞い」をしたと伝えられている「雨乞い石」があったそうです。

享保のころ、三春藩士八木団右衛門は、釣りが好きで、暇を見つけてはこの不動滝に来て、釣りを楽しんでいた。
ある夏の蒸し暑い夕刻、いつになく釣れるので時を忘れて、亥の下刻まで釣りをしていた。
すると、傍らにある大石の下から、もの凄い鼾が聞こえてきた。団右衛門は驚いて、足の踏み心地もなく逃げ帰った。

数日後、恐る恐る不動滝に行き、大石のあたりを見ると、石の間に二升樽ほどの太さの蛇の抜け皮があり、団右衛門は驚きのあまり七日間も寝込んでしまった。
その後、あれは滝壺に棲む龍神に違いないと不動尊を滝壺に沈めて祀ったので、不動滝と呼ばれるようになったという。
岸には、蛇柳と呼ばれる柳の大木がのこります。

古くから語り継がれてきた民話や昔話は、昔の人々の素朴な生活や人柄、豊かな自然や農村風景など、かつての暮らしの一端を伺わせます。
三春各地にも古老から子どもへと様々な話が伝わっています。



それぞれの地域で使われている言葉で、現在まで受け継がれている民話や昔話を聞いてみると、その地域の歴史や風土がより一層理解できるんだろうと思います。
これら、民話・昔話を未来の子どもたちにも語り継いでいくことも伝統を受け継ぐということかもしれません。

    合掌  蒼龍謹白   拝

| ryuichi | 06:26 | comments (x) | trackback (x) | 「塵壺」 三春昭進堂 |