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三春物語136番 「蛇石の大蛇退治」


昔、蛇石村に大蛇がいた。
大蛇の胴回りは三尺、長さは七十尺もあり、山から山へ地にも付かずに這い回っていた。時折山から出てきて、田畑の農作物を荒らし、人畜にも被害を及ぼし、村人は恐れ、困り果てていた。
時の三春初代藩主秋田俊季候は、この大蛇の話を聞き、何とか退治しなければならないと勇気ある侍を差し向け、何回となく大蛇退治を試みたが、その都度失敗に終わっていた。
 


藩の槍指南役の松井民次郎という者が大蛇退治を聞きつけ、単身で大蛇退治に乗り込んだ。
 その付近は川と岩と山とが神秘的なところで、近くの山頂は「蛇枕」と呼ばれて大蛇の住処とされていた。
 ここで民次郎は大蛇と出くわした。大蛇は鎌首を高く持ち上げて、ものすごい形相で睨み付け、人呑みにしようとした。
 民次郎をは恐れず、槍をかまえて半刻も睨み合っていた。民次郎の態度にしびれを切らした大蛇は怒って襲いかかってきたが、民次郎は自慢の槍で応戦した。
 しかし、槍を奪われてしまった。
そこで短剣で大蛇の急所を突き刺すと、血が滝のように流れ出し大蛇は音を立てて倒れた。
 あたりの川は、その大蛇の血で赤く染まったという。
このことを聞いた秋田候は大変喜び二百石を与えたという。



 村人たちは安心したが大蛇のたたりを恐れてお宮を建ててその霊を祀った。
現在も蛇石の厳島神社の境内裏手には大蛇の頭だったと言われる大石が残されている。



| ryuichi | 21:13 | comments (0) | trackback (x) | 平成版三春怪奇伝説 |
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