2009-07-12 Sun
三春城下の西、鷹巣村薬師堂という集落があります。
この薬師堂という地名は、集落にある医王山瑠璃光院薬師寺から着ています。
三春城下紫雲寺の末寺です。
薬師寺のご本尊は、木造阿弥陀如来聖衆来迎像です。
創建時は独尊であったと思われますが、阿弥陀二十五菩薩来迎像と呼ばれ阿弥陀如来の周囲に二十五菩薩が配置され、雲上に聖聚を従えて往生者を迎える様を描写した彫刻仏像です。
この様式の仏画は多数みられますが、木造は大変珍しいものです。
また、この図式は「観無量寿経」に説かれてはいませんので、中国に成立した「十往生経」から着ているものでしょう。
鷹巣村を含む旧中妻村は、板石供養塔婆が最も多い地域で、三春領内でも早くから開けていた地域です。
平安時代のはじめに法相宗徳一大師が、浜通から会津地方にかけて薬師信仰を布教したことが知られていますが、鷹巣に隣接する沼沢村にある子安薬師が、徳一大師開創と縁起が伝えられており、鷹巣薬師堂も徳一大師の流れをくむ旧蹟と考えられています。
寂という言葉が似合います。
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