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本宮の秋祭り「太郎丸の見世物小屋」


亡き母の実家は、本宮町の太郎丸で饅頭屋を営む「小山菓子店」です。
昭和40年代の末頃、私は小学生で、実家の饅頭屋を手伝に行く母に連れられて安達太良神社の秋の例大祭を見に行っていました。
本宮駅を中心に、旧国道沿いには、さまざまな露天商が並び、三春大神宮祭礼とは比べ物にならないくらいの、大変な賑わいでした。

その中でも、太郎丸にある薬師様の境内に、見世物小屋が出るのが楽しみでした。
見世物小屋の前にはグロテスクな絵の描かれた看板やのぼりが数本たてられていました。

「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい。親の因果が子に報い、見るも哀れなこの姿……」
 呼び込みのダミ声が哀れをさそっていました。
「お代は見てのお帰りだよ。さあさあ入って入って、間もなく始まるよ~」
 と、客引きの男が客を呼び込んでいる。
そして、ジリリリ~ンと開始ベルの音がけたたましく鳴る。

昼真から客引きの口上啖呵が面白くて小屋の前で聞きほれていたものでしたが、直ぐに「お金のない子は帰った、帰った!」「親のお金を貰ってから出直してきな!」と啖呵をきっていた若衆に追い立てられるのがお決まりでした。
「あんなものはインチキだから、子どもが入っては駄目!」
 と、母からきつく言われていたが、つい怖いもの見たさにこっそり入ってしまった。

軽業や曲芸、奇術、舞踏、武術などを見せる鍛錬した肉体で見せる小屋。
奇人(きじんといって、足が三本あるような人)や珍獣、動物、植物を見せる、現代の動物園や植物園のような小屋。
からくりや籠細などの精巧な細工物や機械仕掛けを見せる小屋。

今にして思うと、大道芸人,蛇女,ロクロ首、曲芸……そしてオートバイに乗って大きな樽の中をぐるぐる回る見世物は、子供にとって圧巻でした。
近くに住んでいたお兄さんが来て、連れて行ってくれたのを覚えています。
子どもながらにかなり怪しいと思いいてはいましたが、当時は本気です。
しかし、小学生も高学年になると、インチキであることがうすうす分かってきましたが、それでも見たいのでした。

ろくろ首というのもありました。
ろくろ首が出て、三味線を弾きながら首があれよあれよという間に伸びていく仕掛けでしたが、子供心には、本当に首が伸びていくと思っていました。
夜のろくろ首は、何故か上半身裸で首が伸びていました。

「のぞきからくり」もあったように覚えています。
台になった箱に眼鏡がついていて、のぞくと一枚一枚卑猥な絵が変わり、からくり屋のおじさんに、ガキ駄目!と見せてもらえませんでした。

ガマの油売りも見たことがあります。
刀で腕に傷をつけて血が流れるが、ガマの油を塗ると、あらあら不思議。傷口もわからないように治ります。
これもインチキだと思いますが、大人も楽しそうに見ている。
口上がなんといってもすばらしく、「フーテンの寅さん」を思い浮かべます。


三春昭進堂 髙橋龍一


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| ryuichi | 04:08 | comments (x) | trackback (x) | 三春昭進堂菓匠蒼龍  |